を14日間無料で試してみる
700以上ものツールと連携。システム障害を自動的に検出・診断するだけでなく、適切な障害対応メンバーをアサインし、デジタル業務全体の修復ワークフローを自動化します。
サーバー障害が発生するとシステム全体が停止し、業務の中断やデータの消失など、企業に大きな損失をもたらすことになりかねません。そのため、サーバー障害が発生した際の適切な対応方法を知りたいと考える企業担当者は多いのではないでしょうか。
サーバー障害は発生タイミングを予測することが難しいため、事前に原因や対処法について理解を深めておくことが重要です。また、障害防止のための備えも欠かせません。
この記事では、サーバー障害が発生した際に考えられる影響や原因、迅速な対処法、さらには障害防止策について詳しく解説します。
目次
サーバー障害とは、何らかの原因でサーバーにトラブルが発生してしまい、サーバー機能が停止する状態のことです。これにより、サーバーが提供するサービスやシステムが利用できなくなるなど、さまざまな影響が生じます。
ここでは、サーバー障害によって起こり得る影響を具体的に確認しておきましょう。
サーバー障害が発生すると、サービスの停止により経済的損失につながることがあります。
特に、WebサービスやECサイトを運営している場合は売上の減少に直結するため、多大な損失を引き起こすかもしれません。停止時間が長引くほど、販売機会の損失はより大きくなるでしょう。
また、状況によっては、サービスが停止したことでユーザーに対する補償対応が必要となることも考えられます。このほか、関係機関への賠償などに対応しなければならない可能性も否定できません。
これらの対応では多大なコストが発生するため、企業には大きな経済的負担がかかります。
サーバー障害は、企業経営に悪影響をおよぼす可能性があります。会社全体への影響について、具体的に解説します。
サーバー障害によるサービス停止は、ユーザーにマイナスのイメージを植え付けることになるでしょう。このような事態が起こると、クレームが増えたり、口コミサイトでの評価が低下したりすることになりかねません。
ネガティブな印象や体験は、ユーザーが競合他社に流れるリスクにつながるだけでなく、社会的信用の失墜にもつながるため注意が必要です。
サーバー障害は、Webサイトの訪問者数にも直接影響します。WebサイトやECサイトを運営している場合は、表示速度が低下するだけでも訪問者の離脱リスクが高まるため注意が必要です。
また、その影響は長期にわたって続くことがあります。企業活動においてWebサイトやWebサービスが重要な役割を担っている場合は、サーバー障害が業務全体の停止に直結するなど、その影響は計り知れません。
サーバー障害は、社内システムの停止を招き、業務に多大な支障をきたすおそれがあります。これにより、自社内の労働生産性が低下し、社員のモチベーションにも影響してしまうかもしれません。
生産性やモチベーションの低下は目に見えにくいものですが、企業の健全な運営を行なううえで注意が必要な要素です。
サーバー障害を引き起こす原因は、1つではありません。ここでは、サーバー障害を引き起こす可能性のある原因を5つ紹介します。
外的要因による事象とは、サーバー外部や社外からの影響で障害が発生するケースのことです。このカテゴリには、以下のような事象が含まれます。
アクセスが一時的に集中してサーバーに過剰な負荷がかかると、正常にリクエストを処理できなくなり、サーバーが一時的に停止してしまうことがあります。
特に、ユーザー向けのキャンペーンを実施するなど、予期せぬアクセス増加が見込まれる場合は、サーバーの処理能力を超えないように事前の対策が必要です。
アクセス過多が原因でサーバーがダウンするとユーザーの信頼を損ない、ビジネスに大きな損失をもたらす可能性があります。
企業をターゲットにしたサイバー攻撃が原因で、サーバーに障害が発生することがあります。これには、不正アクセスやデータ改ざん、DDoS攻撃、ウイルス感染などが該当します。
特に、大量のトラフィックを意図的にサーバーに送り込み、過負荷状態にすることでサーバーをダウンさせるDDoS攻撃には、注意が必要です。このような攻撃からサーバーを守るためには、最新のセキュリティ対策を講じる必要があるでしょう。
内的要因による事象とは、サーバー内部や社内的な要因で発生する障害を指します。これには、以下のような事象が含まれていることを理解しておきましょう。
サーバーは通電した状態で稼働し続けるため熱を持ちやすく、これが原因で故障に至ることがあります。特に、長期間使用されたハードウェアは劣化が進んでいるため、故障のリスクが高まっています。
また、地震や水害などの自然災害によって、ハードウェアが故障することも考えられるでしょう。定期的なメンテナンスやハードウェアの更新は、故障によるサーバー障害を防ぐ手段として効果的です。
サーバー障害につながる事象としては、ソフトウェアの不具合も挙げられます。特に、ソフトウェアの開発初期段階ではバグの発生が多く、これによりサーバーが正常に稼働しなくなることがあります。開発ベンダーがバグ対応を行なうのが一般的なため、この場合は開発ベンダーに問い合わせをしましょう。
また、OSのインストール時やメンテナンス時の設定ミスも、サーバー障害の原因になります。これを防ぐためには、十分なテストと設定の確認が必要です。
サーバーの設定時や操作時に、設定ミスやデータの破損、重要なファイルやバックアップの削除などの人為的ミスが発生し、サーバーが稼働しなくなることがあります。
これを防ぐためには、従業員の教育や操作手順の見直し、定期的なバックアップの実施が欠かせません。
サーバー障害は外的要因と内的要因の双方から発生する可能性があるため、それぞれに適切な対策を講じると、障害のリスクを最小限に抑えることができます。
企業にとって、サーバーの安定稼働を維持するための取り組みは、ビジネスの信頼性を保つためにも欠かせない要素といえるでしょう。
サーバー障害が発生しているかどうかを確認するためには、以下の手順を実行することが重要です。
システムやサービスが利用できなくなった際には、まず社内の全員が同様に機能を使用できないかを確認します。社内全体で使用できないのであれば、サーバー障害の可能性が高く、影響を受けているのが一部のみである場合は、ほかの要因が考えられます。
具体的な確認方法としては以下が挙げられます。
これらの手順により、サーバー障害の有無を迅速に確認できます。
サーバー障害の影響は甚大であるため、ビジネスにも支障をきたす可能性があります。そのため、障害発生時には迅速かつ適切に対応しなければなりません。
ここでは、サーバー障害が起こった際の対処法を工程順に解説します。
最初に行なうのは、サーバー障害が発生している範囲や影響の程度を正確に把握することです。この段階で、どの業務やサービス、機能、部署、システムが影響を受けているのかを特定し、対内的な影響で済むのか、それとも外部にまでおよぶのかを確認します。
また、サービスやシステムを完全に停止する必要があるのか、それとも運用しながら復旧できるのか、復旧にどれくらいの時間がかかるのかも確認が必要です。
状況を確認したら、次に行なうのは社内の関係部署への迅速な連絡です。特に、顧客に影響を与える可能性がある場合は、早急に対応が必要になります。
関係部署に連絡する際は、障害の内容を正確かつ具体的に伝え、詳細な情報を共有するようにしましょう。リアルタイムで情報を更新し共有することで、各方面から問題解決を目指します。
続いて、サーバー障害の原因を特定する作業を行ないます。これには、サーバーの各レイヤー(層)を順に確認していく作業が含まれます。
基本的に、ハードウェア、OS、ネットワーク、アプリケーション(ソフトウェア)、サービスの順に確認を行ない、問題が発生している箇所を特定します。このように切り分け作業を行なうことで、障害の根本原因の早期解決につながります。
原因が特定できたら、復旧作業を行ないます。システムでの自動復旧が難しい場合は、エンジニアが直接対応しなければなりません。
復旧に時間がかかる場合は、代替システムを使用して一時的に復旧させることも考慮します。
この段階では、復旧の見込み時間がある程度予測できるため、関係部署に進捗を共有し、社内外の関係者が抱いている不安を軽減させるのが望ましいでしょう。
最後に、同じ原因でサーバー障害が再発しないよう、再発防止策を講じます。対策を怠ると、再び同じ原因でサーバー障害が発生する可能性があるため、根本的な原因を除去できるよう効果的な対策を実施することが大切です。
自社内での対応が難しい場合は、外部の専門家に委託することも検討するとよいでしょう。
これらの手順を実施することで、サーバー障害が発生した際の影響を最小限に抑え、迅速かつ効率的な問題の解決につながります。
サーバー障害に備えるには、いくつかの対策を講じることが必要です。
まず、一般的な対策として以下が挙げられます。
これらの対策を適切に行なえば、メインサーバーに問題が発生しても予備サーバーと入れ替えたり、負荷を分散させたりすることができます。
さらに、障害発生を迅速に検知して早期対応するためには、監視システムの導入が効果的です。ただし、監視システムを導入する際は、既存のシステムとの相性を確認する必要があるでしょう。
近年では、オブザーバビリティツールの活用が注目されています。オブザーバビリティとは「Observe(観察する・監視する)」と「Ability(能力)」という言葉を組み合わせた造語です。
オブザーバビリティツールでは、システム内部の状況を把握するためにデータを取得し、アプリケーションやシステムの動きを可視化します。これにより、エラーに至るまでの道筋をたどって、原因を特定できるようになります。
オブザーバビリティツールを導入する際は、New RelicやAmazon CloudWatchといった、フルスタックのオブザーバビリティツールを利用するとよいでしょう。これらのツールでは、システム全体の状態を包括的にモニタリングし、早期に異常検知をすることで迅速な対処を実現します。
システムの運用監視においては、監視対象によって必要な項目が異なります。サーバー障害が起こった際には、死活監視やリソース状況を確認することがあるため、「オブザーバビリティの3つの柱」との関連性を考慮すると、ツールの導入は有効といえるでしょう。
サーバー障害に対処するには、監視ツールを活用して障害の発生箇所や原因を特定し、迅速に解決することが重要です。
まずは、New RelicやAmazon CloudWatchなどのフルスタックのオブザーバビリティツールを活用し、システム全体の状況をモニタリングして把握しましょう。
さらに、これらのツールと「PagerDuty」を連携させることで、サーバー障害などのインシデントを特定し、速やかに解決するための環境を整えられます。
以上の内容を踏まえ、サーバー障害に備えたい企業は「PagerDuty」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
「PagerDuty」はモニタリングツールやチケット管理ツールなど、700以上の外部サービスと連携が可能です。これにより、自社システムとの統合がスムーズに進むため、運用コストの削減にもつながります。また「PagerDuty」の導入により、サーバー障害以外のインシデントにも迅速に対応できる体制が整ううえに、再発防止のための事後分析も行なえます。
ここで紹介するのは、エンジニアに関する知識を記録・共有する「Qiita」をはじめとしたサービスを提供する、Qiita株式会社様の導入事例です。同社は、2016年に「PagerDuty」を導入しています。
当初はSlackを用いて障害発生の通知を受け取っていましたが、業務時間外では即時対応が難しく、各メンバーが独自の工夫をしなければならない状況でした。そのため、障害対応は実質アナログな方法に頼ることとなり、原因特定に時間がかかるなど、障害が長期化することもあったのです。
そこで「PagerDuty」のOn-Call Schedules機能を導入したところ、対応エンジニアの属人化が解消できました。MTTA(平均確認時間)が平均10分から約1分に改善されるなど、通知から解決までの時間も大幅に短縮されています。
今後は障害対応の一部自動化を進め、即時復旧できるような仕組みをさらに強化する予定だそうです。
サーバー障害の発生タイミングを予測するのは困難ですが、事前に備えておくことで迅速な対応につながります。
「PagerDuty」とオブザーバビリティツールの連携により、問題が発生した際には迅速に原因を特定し、解決策を講じることが可能です。
「PagerDuty」は700以上の外部サービスと連携できるため、スケーラブルなツールとして、DevOpsチームによる社内労働生産性の向上も期待できます。
サーバー障害に備えたい場合には、「PagerDuty」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
700以上ものツールと連携。システム障害を自動的に検出・診断するだけでなく、適切な障害対応メンバーをアサインし、デジタル業務全体の修復ワークフローを自動化します。
目次