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【PagerDuty on Tour Tokyo 2025開催レポート】第二弾「ビジネスセッション編 (後編)」

2025.05.14更新

    PagerDutyの年次カンファレンス「PagerDuty on Tour Tokyo 2025」が、4月10日(木)に虎ノ門ヒルズフォーラムで開催されました。

    本イベントはニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドン、シドニー、東京の5都市を巡るグローバルツアーの一環で、国内では今年で連続開催となります。

    昨年に引き続き、ビジネスセッションとテクニカルセッションの2部構成で開催され、今年は会場規模を拡大。総来場者数もさらに増加し、インシデント対応や運用改革に対する関心の高さがより一層感じられる一日となりました。

    PagerDuty on Tour Tokyo 2025の開催レポート第二弾では、ビジネスセッションの後半として、PagerDutyのパートナー企業によるスポンサーセッションと、野球解説者で元プロ野球選手の里崎智也氏による特別講演をレポートいたします。

    CTCテクノロジー/リコージャパン:伴走支援でPagerDutyによるインシデント対応工数削減を確認、本格導入へ

    1つめのスポンサーセッションでは、CTCテクノロジー株式会社の梶本真弥氏(ソリューションサービス営業企画本部 ソリューションサービス企画開発部 主任)とリコージャパン株式会社の河野朝裕氏(デジタルサービス技術本部 マネージドサービス事業部 マネージド推進部 上級エンジニア)にご登壇いただきました。ご紹介いただいたのは、CTCテクノロジーの「ITOpsX-formationサービス(以降、ITOX(アイトックス))」サービスの伴走支援により、リコージャパン社がPagerDutyのPoCを実施し、本格導入を決定した事例です。

    ITOXは、「お客様のIT運用の効率化・高度化を推進するソリューションサービス」です。CTCテクノロジーでは、インシデント対応の可視化、分析・洞察、自動化をステップバイステップで進める知見を有しており、これらを運用プラットフォームを活用して伴走型で支援します。この運用プラットフォームにPagerDutyが使われています。

    またリコージャパン社は、監視や運用代行、障害復旧をはじめとした運用業務のアウトソーシングを可能とする「マネージドサービス」を提供しています。現在は、月間20万件超のアラートメールを、ほとんど目検・手動で対応しています。

    これを効率化・高度化するためにPagerDutyの導入を検討しましたが、導入には立ち上げメンバー教育、システム設計・構築のために多くの稼働が必要です。そこでITOXによる伴走支援を受け、PagerDuty機能のPoCを実施しました。

    PoCの結果、類似した障害通知をPagerDutyでグループ化することで、約27%の通知を削減しました。また、一次切り分けの手順書情報を付加することで、約20%の運用工数削減を実現しました。わずか3か月で成果を上げ、リコージャパン社では2025年度よりITOXの本格導入を決定し、更なるステップ(自動化や各種運用ツールとの連携)をCTCテクノロジーと共に進めていくと発表しました。

    こうした事例からCTCテクノロジーは、運用変革を成功させる3つの鍵として、「スモールスタートで成功体験を積み上げ」「トップダウンとボトムアップの両方」「先行事例を盗む」を挙げました。そして、それを実現するためにITOXが伴走支援すると語りました。

    アイレット:運用10,000台の知見から運用自動化システムを構築

    2つめのスポンサーセッションでは、アイレット株式会社の高橋修一氏(クラウドインテグレーション事業部 MSP開発セクション セクションリーダー)にご登壇いただき、運用10,000台の知見から学ぶ内製化と自動化についてご紹介いただきました。

    アイレットはKDDIグループのクラウドインテグレーション企業で、統合的なサービスをワンストップで提供するのが特徴です。その中で今回はインシデント管理に関する取り組みについてお話いただきました。

    アイレットでは、もともとメールを有人監視していた状態から、2012年ごろにPagerDutyを導入し、当時の問題を解決しました。

    ただし、ビジネスが拡大するとともにアラートが増加し、それに応じて増員することは難しいことが問題になりました。そこで、PagerDuty上に作成されたインシデントを起点にあらかじめ設定した対応シナリオを自動で実行する運用自動化システム「AMS」を構築したとのことです。

    これにより、自動化率85%超、一次対応平均時間を大きく削減し、対応品質も向上して、約1,000人/月の運用工数削減を実現したと高橋氏は語りました。

    そのほか、アラートのグルーピングや、インシデントのタイムライン情報からのポストモーテム生成、Amazon Q+PagerDutyにほるチャットボット、自動化スクリプトのレビュー、RAGによるサポートデスク効率化など、AIの活用についても高橋氏は紹介しました。

    里崎智也氏が語る、捕手とシステム保守に共通する「戦略的守り」

    特別講演には、野球解説者で元プロ野球選手の里崎智也氏にご登壇いただきました。

    タイトルは「捕手とシステム保守」と、一見して語呂あわせのようですが、どちらかというと受動的な立場(里崎氏談)から、千葉ロッテマリーンズを日本一に導くなどの活躍を見せた「戦略的守りの在り方」がテーマです。里崎氏は軽妙なトークで会場に笑いと感動を誘いました。

    里崎氏は「断トツのスター選手ではなかったので、成功するのにいちばん大事なのは選択」という考えにより、大学もプロ野球も「強いところより出られる(出場して活躍できる)ところ」の持論で入ったとユーモラスに語りました。

    ただし、プロ入りしてみたら「みんな上手かった」とのことで、最初は成績がふるわなかったといいます。このとき、ハードトレーニングするといった内向きの能動性より、捕手ならではの視点から投手の投球を徹底的に分析することにして、打率が上がったと語りました。

    また捕手としてのピッチャーとの関係においても、チームや自分の考えを押しつけるのではなく、相手ができることの中から最大限の結果を出せる方法を考えることで、ピッチャーのよさを引き出せるよう幅が広がったそうです。

    「受け身でやることで、個人としてもチームとしても成長できて結果を出せた」と里崎氏はふり返って述べました。

    そのほか、引退後、副音声やYouTubeなどで工夫することにより活躍の場を広げ、仕事の依頼が来るようになったことも、ユーモアを交えながら語られました。

    野球とシステム保守という違いはありますが、チームを下支えする立場から、分析や工夫によって成功に導いたということで、参加者の方々にも感銘を与える話だったのではないかと思います。

    新時代のシステム運用革命を、皆様といっしょに作っていく

    ビジネスセッションの閉会挨拶には、再びPagerDuty株式会社 代表取締役社長の山根伸行が登壇しました。

    山根はお客様からのフィードバックとして、「PagerDutyによって障害に気付くのが1時間から数分になった」「コスト削減もあるが、それ以上に、従業員の満足度が上がったことが一番のメリット」といった声を紹介しました。そして、「新時代のシステム運用革命を、皆様からのフィードバックにもとづいて、いっしょに作っていく支援を続けていければ幸い」と締め括りました。

    エンジニアの皆さんが和やかに交流

    セッション終了後は、立食形式の懇親会「PagerDuty Community Meetup Special Night」が開かれ、エンジニアの皆さんとPagerDutyのメンバーの交流が和やかに行われました。

    懇親の合間にはPagerDutyに関する豆知識を尋ねる「PagerDutyクイズ大会」が開催され、高得点の人には商品が渡されました。

    また別室で開催された、3名でチームを組んでインシデント対応の成熟度を競う「PagerDuty Challenge Cup」の結果も発表されました。

    さらに、ペイジーぬいぐるみや里崎氏サイン入りグッズなどが当たる抽選会も開かれました。その中でも、ただ1つのサイン入りボールをゲットしたのは、なんと、里崎氏の背番号22のユニフォームを着た参加者の方でした。念のため書いておくと、仕込んだものではなく偶然の結果です。強運なのか、思いの強さなのか、PagerDutyスタッフ一同も驚きました。

    最後に参加者全員で記念撮影をして、PagerDuty on Tour TOKYO 2025が無事閉幕しました。

    次回の第三弾となるレポートでは、ビジネスセッションと同時並行で開催されたテクニカルセッションをご紹介します。お楽しみに!

    なお、ご紹介した講演のうち、一部のセッションについては、現在オンデマンドでの視聴が可能です。ご興味のある方は、ぜひこちらのリンクよりご覧ください。

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