お知らせ
PagerDutyグローバル調査結果:グローバル企業の半数以上がAIエージェントを導入済み
AIエージェント導入比較:世界平均51%に対し日本は32%と低水準
100万ドル以上のAI大規模投資意向も、世界平均75%に比べ日本は40%と差が開く
デジタル運用管理の世界的リーダーであるPagerDuty (NYSE:PD)は、生成AIの枠を超え、より高度な自動化、業務効率の向上、そしてビジネスインパクトの創出を目的としたAIエージェントの導入実態に関する調査結果を発表しました。本調査は、米国、英国、豪州、日本のITおよびビジネス部門の幹部1,000人を対象に実施され、世界全体で51%の企業がすでにAIエージェントを導入している一方、日本は32%にとどまり、グローバル企業から大きく遅れをとっていることが明らかになりました。
生成AIの導入は世界的に急速に進展しており、マッキンゼー・アンド・カンパニーの調査によると、少なくとも1つの業務での活用率は、2023年の33%から、2024年7月には71%へと倍増しています。加えて、AIエージェントは生成AI以上のスピードで導入が進むと見込まれており、業界横断で自動化と意思決定の形を大きく変えつつあります。多くの企業はすでに試験運用フェーズを終え、本格導入への移行を急速に進めています。今回の調査では、94%の企業が「生成AIよりもAIエージェントを迅速に導入している」と回答しており、そのうち55%が「組織全体へ急速な導入」に強く同意しています。企業が複雑なワークフローの自動化・効率化を追求する中、AIエージェントはAI活用の次なるステージとして、より迅速かつ大きな業務改革をもたらしています。
2027 年までに、86% の企業が AI エージェントを導入する予定
本調査における主な調査結果は以下のとおりです。
- 生成AIの普及状況:グローバル平均で63%が生成AIを全社的に導入していると回答しました。一方、日本では44%にとどまり、グローバル平均と比較して導入状況の遅れが目立ちました。
- AIエージェントの普及状況:グローバル平均で51%がすでにAIエージェントを導入していると回答しました。日本の回答は32%で、生成AIの普及状況と同様、導入状況の遅れがあることがわかりました。
- AI導入の成熟度:生成AIをすでに本格導入している企業のうち、71%がAIエージェントの導入も進めているのに対し、生成AI未導入の企業では導入率がわずか19%にとどまり、導入段階に明確な差が生じています。
- 高い投資対効果(ROI)への期待:62%の企業が、AIエージェントに対して100%以上のROIを期待しており、平均期待値はROI 171%に達しています。また、すでに導入済みの生成AIについても、平均152%のROIが実現されています。
- 大規模なワークフローの自動化:52%の企業が、AIエージェントの活用によって業務の26〜50%を自動化または高速化できると見込んでおり、業務効率化に対する期待が高まっています。
- AIの将来的なインパクト:AIエージェントと生成AIの影響を比較したところ、44%のビジネスリーダーが「AIエージェントの方が大きな影響をもたらす」と回答しました。一方で40%は生成AIの方がより変革的であると考えており、意見は二分されています。
- 生成AI導入から得られた教訓:グローバルのビジネスリーダーは、生成AI導入時の失敗を繰り返さないよう注力しており、最大の課題として「計画不足での導入」(44%)を挙げています。次いで、コスト管理(40%)、従業員教育の改善(37%)、強固なデータ基盤の整備(37%)が、今後のAI戦略における優先事項とされています。日本企業では、AI活用に関するガイドラインの未整備(46%)やROIに対する明確な期待値の未設定(45%)が課題として挙げられ、AI戦略とビジネス戦略の統合、組織全体での利活用体制の整備が急務であるといえます。
- AIへの投資拡大:AI活用への関心が継続的に高まるなか、75%の企業が100万ドル(約1.5億円)以上の予算をAI関連施策に投資しており、長期的な視点での取り組みが定着しつつあることがをうかがえます。一方、日本企業においては、同水準の投資を計画している企業は40%にとどまり、グローバルとの乖離が顕著となっています。なお、PagerDutyが3月に発表した別調査では、日本企業の71%がIT運用予算を前年比で増加させる意向を示しており、AI領域への投資については依然として慎重な姿勢や、他のIT領域への優先的投資が影響している可能性が考えられます。
PagerDutyの最高情報責任者(CIO)であるエリック・ジョンソンは次のように述べています。「AIへの投資を正当化するには、その導入により得られる明確かつ定量的な成果を示す必要があります。今回の調査結果は、AIエージェントがAIおよび自動化から実質的な価値を引き出す鍵であると、数多くの企業が強く信じていることを示しています。実際、回答者の62%が100%超えるROIを期待しており、業務に的確にAIエージェントを統合できた企業では、複雑な業務プロセスの自動化や意思決定の迅速化により、さらなる業務効率の向上が期待できます」
また、多くの企業にとって、生成AI導入時の課題の一つが「従業員トレーニングの不足」であったという教訓を活かし、AIエージェントの導入に際してはより異なるアプローチを取ろうとしています。本調査によれば、すべての企業が何らかのトレーニングや支援策を計画していることが明らかになりました。具体的には、61%が全社向けセミナーや体系的な取り組みを優先事項として掲げ、56%が外部講座の受講支援を計画、さらに52%が社内メンター制度やオフィスアワーの導入を予定しており、従業員がAIエージェントを業務に効果的に取り入れられるよう支援体制を整えています。
調査結果の詳細および調査手法については、こちらをご覧ください。
関連資料
- 調査結果の詳細はPagerDutyブログをご覧ください。
PagerDuty Operations Cloudについて
PagerDuty Operations Cloudは、現代の企業におけるミッションクリティカルでタイムクリティカルなオペレーション業務のためのプラットフォームです。AIと自動化の力により、破壊的なイベントを検知・診断し、適切なチームメンバーを動員して対応し、デジタル業務全体のインフラとワークフローを合理化します。Operations Cloudは、デジタルオペレーションを変革し、現代のデジタルビジネスとして競争し、勝利するために不可欠なインフラストラクチャです。 https://www.pagerduty.co.jp/operations-cloud/
PagerDuty社について
PagerDuty, Inc.(NYSE:PD)は、デジタルオペレーション管理のグローバルリーダーとして、PagerDuty Operations Cloudを通して大規模なIT運用業務の効率化を支援しています。PagerDuty Operations Cloudは、インシデント管理、AIOps、自動化、カスタマーサービスオペレーション、AI機能の技術基盤であるPagerDuty Copilotを統合した、柔軟で拡張性のあるプラットフォームです。Operations Cloudを採用することで、企業は運用障害のリスクやコストを軽減し、イノベーションの速度を高めることで収益を拡大できます。Fortune500の半数以上、Fortune100の70%近くがPagerDutyを現代の企業に不可欠なインフラストラクチャーとして利用しています。日本における顧客事例はこちらをご覧ください。