卓越した業務の効率化“オペレーショナルエクセレンス”を実現するPagerDutyの「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」とは

2025.06.05更新

現代の「デジタルファースト」世界において、テック企業が優位性を獲得するためには、現場のオペレーションを改革し、オペレーショナルエクセレンスを実現させることが必須課題といえます。
オペレーショナルエクセレンスへ向けて運用の成熟度を高めるには、PagerDutyの「オペレーショナル・マチュリティ・モデル（運用成熟度モデル）」の活用がおすすめです。
効率的にTCO（Total Cost Of Ownership）を削減し、運用障害リスクの軽減により顧客体験を守ることができます。
さらには、それまでの受け身の姿勢から、積極的なアプローチに舵を切るきっかけにもなるでしょう。

そこで本記事では、PagerDutyの「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」を活用するメリットや、成熟度の評価方法などを紹介します。

オペレーショナルエクセレンスに欠かせないシステム運用の成熟化

企業にとってデジタルサービスの重要度が増すにつれ、シームレスな顧客体験の維持には問題の検知・トリアージ・解決する能力が不可欠で、運用上の成熟化が重要であることは明白です。
運用の成熟化を達成すれば、企業はベストプラクティスに基づいて自社を評価し、将来像を描いたり、投資効果を追跡したりできます。
手作業による問題のエスカレーションから、積極的なインシデント防止まで、デジタルオペレーションの各段階の成熟度を追うごとに、オペレーショナルエクセレンスの実現へと大きく近づきます。

PagerDutyの「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」を活用するメリット

PagerDutyの「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」は、「PagerDuty Operations Cloud」での運用上の成熟度を評価するための包括的なフレームワークです。
顧客をオペレーショナルエクセレンスへと導くために、綿密に策定されています。
このフレームワークの活用により、次の2つのメリットが得られます。

潜在的なリスクへ対策や運用能力の強化

「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」の活用により、チームは実用的な推奨事項を利用できるようになります。あらゆるレベルのアカウントにおいて、運用の成熟度向上に役立てられるでしょう。
モデルには、個々のエスカレーションポリシーチームも含まれます。知識の民主化が進むことで、潜在的なリスクへの対策や運用能力の強化につながります。

効率化による運用コストの削減

PagerDutyの顧客企業を対象に行なった内部調査によると、平均確認時間（MTTA）は66％、平均修復時間（MTTR）は27％短縮していることがわかりました。
この時間短縮は、インシデント解決において平均17万ドル（年間）のコスト削減に相当します。
ワークフローを合理化して自動化を推進することで、「PagerDuty」は顧客に優れたサービスを提供しながらも、運用効率に関連する財務的リスクの軽減が可能です。

「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」における成熟度の評価方法

PagerDutyの「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」では、成熟度のステータスや成熟に推奨される6つのカテゴリーについて、スコアを確認できます。
エスカレーションごとの表示も可能で、チームが抱える問題の解決にも役立てられるでしょう。

成熟度スコア

「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」では、エスカレーション・ポリシーのデータから成熟度を測定し、オペレーションレベルを次の5段階に分類します。

このレベルを確認すれば、現状を把握することが可能です。

マニュアル：手作業で問題に対応している
リアクティブ：問題を管理するプロセスが構築されていない
レスポンシブ：問題の特定と解決に、ある程度の自動化を利用している。迅速に対応を調整し、その分野の専門家を適切に配置して、問題に対処できる
プロアクティブ：ある程度の自動化およびオペレーションを最適化するための自律性、結果に対する責任、権限を持っている。過去の問題から得た教訓を文書化して共有する方法を確立している
プリベンテイティブ：高度に自動化されたプロセスによって、エスカレーションや面倒な作業が不要。マシンラーニングのインサイトを活用して事前に問題を修正。継続的な学習・改善・予防が受け入れられている

6つのカテゴリの推奨事項

プラットフォームのベストプラクティスを以下の6つのカテゴリーに分類し、完了度が確認できます。

人的管理

効率的な運用を実現するには、対応者の事前準備が整っていて、いかに機敏に対応できるかが重要です。
タイムリーな通知（PagerDutyモバイルアプリ）により、対応者がインシデントを常に認識できるようにすることで、企業は主要なメトリクスを大幅に改善できます。
平均確認時間（MTTA）や平均修復時間（MTTR）の短縮など、効率性が向上することで、収益増も期待できるでしょう。

インテグレーション

ご利用のテックスタック（アプリケーション、サービス、インフラストラクチャ）を「PagerDuty」に連携させることで、システムのモニタリングと管理を一元化でき、インシデント検知の時間を短縮できます。

自動化

運用効率を改善するためには、反復的なタスクやプロセスの自動化が不可欠です。
「PagerDuty」を利用することで、カスタマーサポートからインシデント管理まで、重要な運用部分での自動化を実現します。その結果、チームはより多くの時間をイノベーションに注げるようになります。
ワークフローやエスカレーションポリシーを実装し、日常業務を自動化することで、運用は大幅に加速するでしょう。

ノイズ軽減

運用上のノイズは生産性を低下させ、効果的なインシデント対応の妨げとなります。
ノイズ削減を目的として優先度の低いインシデントや既知のインシデントを抑制、または自動解決させれば、チームが重要な問題に専念できるようになります。これにより、大規模な運用効率改善を図ることができるでしょう。
ノイズ削減によりチームの集中力がアップし、対応時間の短縮や全体的なインシデント対応の成果改善が期待できます。

チームコラボレーション

重要な業務を効率的に行なうには、チームの連携が必須です。
ステータスアップデート、カスタムフィールド（インシデントライフサイクルの重要なメタデータを組み込むため）、インシデントノートを利用して、積極的なコミュニケーションを促進します。
チームがリアルタイムで状況に向き合うことで、インシデントが素早く解決し、デジタル顧客体験を改善できるでしょう。

継続的学習

継続的に学習する文化を重視することは、オペレーショナルエクセレンスの実現において不可欠です。
PagerDutyは、PagerDuty Universityやコラボレーション型のポストモーテムなど、いくつかのリソースを提供することで、成長志向をチームのなかに育みます。
分析スイートにより、チームはメトリクスを参照・把握して改善のための大きな機会を見出し、インサイトを価値ある学習メカニズムとして利用することが可能です。
これらのツールやベストプラクティスを活用すれば、運用上の能力を継続的に改善し、日々変化する運用上の課題に適応できるようになります。

まとめ：PagerDutyの「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」を活用してシステム運用の成熟化を目指そう

オペレーションの成熟化は、卓越したパフォーマンスを実現するためのカギであるとPagerDutyは考えます。
PagerDutyの「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」を活用し、オペレーショナルエクセレンスとリスク抑制の実現に向けた変革の旅に出ましょう。一歩一歩前進することで、卓越したパフォーマンスとコスト削減への道が切り拓かれます。
まずは、「PagerDuty」の分析タブから自社の成熟度を知ることから始めてみてください。
「オペレーショナル・マチュリティ・モデル」の活用により、企業にどのような利益がもたらされるか詳細をご希望の方は、お気軽にアカウント担当者までご連絡ください。

PagerDutyに関する資料や導入事例は、以下のページからダウンロードいただけます。
https://www.pagerduty.co.jp/resources/

また、14日間の無料トライアルは、以下のページからご利用いただけます。
https://ja.pagerduty.com/sign-up/